【簡単】モチベーションが長続きする「 自己超越目標 」の設定方法
どうも! Kuです。今回はモチベーションの質を高めるテクニック「 自己超越目標 」について解説していきます。
- やる気のつづく目標の立て方を知りたい
- 人生の目的意識を高めて充実した人生を生きたい
- 自分のやりたいことを見つけるヒントを得たい
自己超越目標 とは
「自己超越目標」とは、「自分という個人(自己)の範囲を超えた大きな目標」のことです。
「自分一人だけでなく、世の中のより多くの人々にポジティブな影響をもたらすような目標」ともいえます。
たとえば、「世界平和のための慈善活動」や「世の中を豊かにする技術開発」、「社会問題の解決への取り組み」などが「自己超越目標」です。
直近では「コロナワクチンの開発」がこれに当たるのではないでしょうか。
「なんか壮大過ぎて自分とは無縁だわ」と今読んでいて思った人はいません?
実は筆者もその一人(笑)
いやでも、そう思っていても別に構いません。
上記のような難しい問題以外でも、「自己超越目標」は条件さえわかってしまえば誰でも持つことができます。
その設定方法は後ほど説明します。
自己超越目標 の メリット
「自己超越目標」のメリットは、自己超越目標を持つことで「モチベーションの質」そのものが向上することです。
そして、「自制心」が高まり感情のコントロールも容易になります。
なぜかというと、自分個人だけでなく大きな集団への影響力を想像することで「自分一人だけではない」という意識が芽生え、それが自制心を高めるからです。
その結果、意志力を強くさせることができます。
たとえば、「職場や公共の場など人目のつくところだときれいに整理整頓できるのに、自分の家だと全く掃除する気さえも起きずに散らかっている」という人は割と多いと思います。
なぜ公共の場だと自宅にいる時より環境をきれいにできるかといえば「自制心」によって「きれいにする」というモチベーションが支えられているからです。
テキサス大学が行った「 自己超越目標 」に関する実験
この事を調べるために、アメリカのテキサス大学では、被験者として高校生を集め、今の社会問題について考えさせると同時に、学校での勉強がそうした社会問題とどのような関連性を持ちうるかという事について考えさせました。
実験は、たったの50分に過ぎないものでしたが、
実験に参加した高校生たちは、その後スマホなどに費やす時間が大幅に減り、学校の勉強に取り組む時間が平均して約2倍も増加しました。
そして勉強時間が増えるのに比例して、成績も上がっていきました。
この実験からも分かるように、
個人的な欲求から引き出せるモチベーションのパワーよりも、もっと広い視野に立った状態から引き出せるモチベーションのパワーの方が強力であるのです。
上記の例から、勉強を「社会問題(=自己超越的な問題)」と結びつけただけで「モチベーションの質」そのものが向上したのがわかりますね。
「 自己超越者 」の特徴と解説
さて、ここではマズローが定義した「自己超越」を果たした人の特徴を見ていきましょう。
とりあえず目標が何もないという人は、以下の項目を満たせるような目標を設定するのもありかもしれません。
以下Wikipediaより引用
- 「在ること」 (Being) の世界について、よく知っている
- 「在ること」 (Being) のレベルにおいて生きている
- 統合された意識を持つ
- 落ち着いていて、瞑想的な認知をする
- 深い洞察を得た経験が、今までにある
- 他者の不幸に罪悪感を抱く
- 創造的である
- 謙虚である
- 聡明である
- 多視点的な思考ができる
- 外見は普通である (Very normal on the outside)
1.「在ること」とは、原文では「Being」、この場合では「大いなる存在」という訳し方が本来の意味とされています。
(※Wikipediaに記載されている日本語訳は文章のつながりを考慮せず単語をそのまま訳した可能性が高い)
つまりは、「大いなる存在」が存在する世界をよく知っているということになります。
これは「神様は善いことも悪いこともすべて見ていてくださり常に正しい行いをするべきだ」などの「信仰心」を持つということなのでしょうか?
または、「大いなる存在」は「自己実現をすべて果たした究極的な自分」と解釈されることもあります。
諸説あり。
2.そのまま、「大いなる存在と同じ基準で人生を生きている」という意味。
3.「統合」とは、「複数の要素が秩序やまとまりをもって全体を形成すること」という意味です。
つまり、「統合された意識」とは雑念や迷いのないブレない意志を持つことといえます。なんかかっこいい。
ちなみに、「決断力」を高めることで、ブレない思考回路を作ることができます。
過去に記事にしていますのでよかったら参考までに。
>>【心を鍛える】 決断力 が高い人の7つの特徴と トレーニング方法
4.「瞑想的な認知」とはややこしい説明は抜きにすると、つまりは「メタ認知」ができている状態のことを言います。
メタ認知とは「客観的な視点から自分を観察すること」です。
そして、メタ認知ができる人には、自己コントロール能力が高く、冷静な判断や行動ができるという特徴があります。
つまり「落ち着いていて、瞑想的な認知をする」とは、常に冷静で落ち着いて客観的に物事を判断できる人という意味になります。
5.「深い洞察を得た経験」とは人生に多大な影響を与えた経験、つまり「ブレイクスルー」の起こった経験のことです。
「ブレイクスルー」とは、障害や大きな悩みなどの問題を従来にはない発想や方法で解決策を見いだすことをいいます。
「あ、こんな方法でいけたのか!」というような革新的な発見の意味でもよく使われることがあります。
別の言い方をすると「価値観を変えるような人生の転機になった出来事」と訳すことができそうです。
つまり、「あのときのあの障害を乗り越えた経験があったからこそ、今の成長や進歩的な暮らしがある」と思える経験があれば、それが「深い洞察を得た経験」といえそうです。
6.「他者の不幸に罪悪感を抱く」とはつまり、人の痛みをまるで自分が悪いかのように感じてしまうことです。
シンプルに「人の痛みがわかる人」ということでしょうか。
別の言い方をすれば、「共感能力がめちゃくちゃ高い人」とも言えます。
7.「創造的」とは、自分の技術や思考によって新しいものを作り出すこと。
つまり、「発想やひらめきを何らかの形に残せる人」という解釈ができます。
8.「謙虚」とは、「控えめで素直、遠慮深く淑やか(しとやか)」などの意味があります。
淑やかは「落ち着きがあり上品」という意味です。
思い上がりや人を見下すような態度が一切なく「他者承認欲求」も低い人とも言えます。
9.「聡明」とは、「物事の理解が早く賢いこと」という意味。
10.「他視点的な思考」とは文字通り、思い込みや常識などの偏見が一切なく、1つの事柄をあらゆる角度から考えられることを意味します。
11.「外見は普通」とは、どういう意図でマズローはこの条件を加えたのかその真意はわかりかねますが、恐らく「自己超越者は神様や何か特殊な存在などではなく同じ人間である」もしくは「気取ったり着飾ったりした様子はなく、自然体」という意味合いがあると思われます。
ようは、「見た目では超越者かどうかは決まらない」ということでしょうか。
「自己超越者の特徴」をまとめると以下のようになります。
- 「大いなる存在」を意識して生きる。または「自己実現を果たした究極的な自分」になる
- 大いなる存在と同じ基準で生きる
- ブレない意志を持つ
- 「メタ認知」できる
- 「ブレイクスルー」の体験がある
- 「共感能力」が高い
- 「発想やひらめき」を何らかの形に残せる
- 控えめで素直、他者承認欲求が低い
- 物事の理解が早い
- 偏見や思い込みが一切なく様々な視点で物事を考えられる
- 着飾ることなく自然体
自己超越欲求 を満たすためには?
今までのおさらいをすると「自己超越欲求」とは、(「超越」という仰々しい表現をしているのでなにやらハードルの高いすごいことの様に感じますが)要するに「広い意味での他者への貢献を望むこと」です。
何も難しくはありません。
たとえそこに自分に対する実質的な利益が発生しなくとも「他者の幸福に貢献できた」と感じられれば、それが欲求を満たしたときの充実感になります。
「『嬉しい』=『自分の喜び』を理由に行動するのであれば、それは自分のためであり偽善だ!」といわれる場合もありますが、あくまでも「欲求」なので矛盾はしていません。
思考と欲求は常に合致するわけではなく、分けて考える必要があります。
「他者のためであり、また、同時にそれが結果として自分のためにもなる」というだけのことです。
そもそも善悪の基準や偽善かどうかはあくまで主観の話であり、「自己超越欲求」にいいも悪いもないのです。
自己超越目標 の設定方法
コツは「世の中や他者への影響を考えること」と「全能感」です。
「全能感」とは、「うぬぼれ」などの比較的に悪い意味でとらわれがちですが、ここではシンプルに「自分は何でもできる」と思える感覚のことを差します。
つまりは、「なんでも望みをかなえられるとしたら何をしたい?」という、自分の目標を考える際によく持ち出される有名な質問と同じ効果を得るのが目的です。
「自己超越目標」を設定する際は、「どうせ自分には無理だから…」としり込みしないことが大切です。
それに「自己超越目標」はあくまでも「モチベーションの質を高めること」が目的です。
設定することそのものにメリットがあるわけで、叶えることがそもそもの目的ではありません。
「人生という長い時間をかけて完遂させる超長期目標」だと思えばそれでいいのです。
具体的な方法としては「神様になりきって考えてみる」という発想が有効です。
- 「自分が自由に世の中を変えていけるとしたら何をどのように変えていくだろうか?」
- 「何でもできる能力があるとしたらどういった人々を救いたいだろうか?」
条件さえ合えば、たとえば今抱えている目標を『自己超越目標』にすることも可能です。
ようするに「他者への影響力」を考えればいいわけです。
《自己超越目標の条件》
たとえば、「ダイエットして10㎏痩せる!」という「自己実現目標」を「自己超越目標」に変える場合(かなり無理やりです笑)
- 「他者への影響」→大幅に痩せたところを見せることで「ひょっとしたら私も痩せられるかも」と友人を勇気づけさせる(実際に思われるかどうかは別として)
- 「社会や世の中への貢献」→痩せたノウハウ、ダイエット方法の記事や動画を作って世の中に無償で発信することで、同じくダイエットに悩んでいる人々を助ける
※お気づきの方もいると思いますが、上記の例に出てくる「他者を勇気づける」「ノウハウを発信する」はテンプレートとして他の目標にも使うことができます。
たとえば「不労所得を得て自由を手に入れる方法」「豪邸に住む方法」「身体能力を高める方法」など。
自己超越目標 まとめ
- 自己超越目標とは「自分という個人(自己)の範囲を超えた大きな目標」のこと
- 自己超越目標を設定するメリットは、モチベーションの「質」と「継続時間」の向上であり、自己超越目標を意識しただけで勉強時間が2倍になった事例もある
- 「自己超越」に関する研究では『マズローの欲求の五段階説(自己実現理論)』が有名
- 自己超越欲求とは「見返りを求めずに、ただ世の中や他者の幸福を求める欲求」のこと
- マズローの言う「自己実現」とは「自分の能力を100%出し切れる状態にする」ことであり、世間一般に広がっている「自己成長」のみを目的としていない
- 自己超越欲求は「世の中や他者への貢献」をすることで満たされる
- 自己超越目標を考えるときは、自分の能力を最大限に引き出すことで与えられる影響力(他者への貢献)を考えると良い。
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