人生の意義とは?3つの 価値実現 と 使命感 について
どうも! Kuです。さて今回は、誰しも一度は考えたことがあるであろう「生きる意味」について、哲学や精神医学など、世の中に出ているさまざまな見解を交えながら考察していきたいと思います。今回のテーマは「 価値実現 」と「 使命感 」。
そもそも「生きる意味」って何なんでしょうね?
生きる思想や価値観は、人によってさまざまあると思います。
それこそ星の数ほど。
とても「抽象的」で、そこに「絶対」はないもの。
そんなイメージですかね。
考えれば考えるほど思考の深みにはまっていきそうです…
人生の意義とは?
人生の意義(じんせいのいぎ、英語: meaning of life)または人生の意味とは、人生に目的や意味はあるのか、あるとすればそれはいかなるものなのかという問いである。生きる意味、生きがい、レゾンデートル(フランス語: raison d’être)ともいう。
「#精神医学における諸見解」も参照人生の意義については医療科学、精神医学、心理学等といった側面から、さまざまな答えと議論がなされている
Wikipedia「人生の意義」より引用
さて、世に出ている諸々の見解をまずは見ていきましょう。
《人類(生物)としての使命》
- 子孫を残すこと
- 社会文明を築き上げること
- 科学を発展させること
- 地球の生態系や環境を健全に保つこと
「遺伝子の他に『知識(文化・歴史・技術)』を何世代にも引き継ぐことができる。
それが、人間が唯一誇れる、他の生物にはない大きな特徴である」
と言われています。
これはなんだか「私にしかできないことをするには?」みたいな話ですかね。
精神医学 における見解
《自己肯定(エンパワーメント)》
「エンパワー」は、人々に夢や希望を与え勇気づけ、人が本来持つ「素晴らしい力」を湧き起こさせること。
「エンパワーメント」とは、ブラジルの教育思想家であるパウロ・フレイレにより提唱された概念です。
アメリカの公民権運動における先住民運動や女性運動、市民運動などの場面で用いられ広まりました。
日本で「エンパワー」は「脳力開発」という意味合いで用いられることが多い。
しかし、本来の意味は「それぞれの人が本来自分に備わっている能力を最大限生かせるように、平等で公平な社会を実現すること」であり、単純に個人の自立を促す概念ではありません。
まあ要するに、「個人が社会や組織に抑圧されることなく、自己実現に最大限の力を発揮できるような環境を作っていこうぜ」という考え方です。
「世の中を生きやすくするために生きる」ということでしょうか。
《ウェルビーイング》
「Well-Being(ウェルビーイング)」とは一言でいうと
「心身ともに良好で幸福な状態」を言います。
世界保健機関(WHO)の記した定義では、
「肉体的、精神的、社会的にすべてが満たされた状態」がウェルビーイングであると記されています。
生きる目的としては「社会の中で心身ともに満たされた状態を目指して生きる」
ということだと思います。
参考までに「ウェルビーイング」を構成する要素は以下の5つ(アメリカの大手コンサルティング会社ギャラップ社が提唱)。
「生きる目的がわからない」という人はとりあえず、以下の5つの要素でそれぞれ目標を立てると良いのではないでしょうか。
1.「キャリア」
仕事、子育て、勉強など、個人が人生の中で大半の時間を費やしている活動から得られる充足感があること。
2.「ソーシャル」
強い信頼と愛情で結ばれた人間関係のつながりを持っていること。
3.「ファイナンシャル」
自分の資産を管理・運用できていること。経済的幸福が満ち足りていること。
4.「フィジカル」
ポジティブな感情を持ち、エネルギーが満ちた状態で日々の活動に取り組めていること。精神的・肉体的に充実した状態であること。
5.「コミュニティ」
会社や住んでいる地域、身近なコミュニティとの関係性から得られる地域社会での幸福があること。なんらかのコミュニティの一員としての喜び。
3つの 価値実現とは?
「どんな時にも人生には意味がある。未来で待っている人や何かがあり、そのために今すべきことが必ずある」ヴィクトール・E・フランクル
続いては、ナチスの強制収容施設を生き延びたドイツの心理学者、
「ヴィクトール・E・フランクル」が提唱した概念。
フランクル心理学は「逆境の心理学」とも呼ばれており、
その当時の体験を記した『夜と霧』は世界的ベストセラーになりました。
フランクルは「やりたいことをやる」という「欲望中心の人生観」ではなく、「なすべきこと、使命を実現していくのが人生だ」という人生観を、意識的に選択する大切さを説いています。
フランクルの心理学では、すべての出来事には意味があり、
たとえトラブルが起こったとしてもそれをただの不運として片付けるのではなくて
「人生が私に何かを問いかけてきている」という考え方をします。
そして「人生が自分に求めていること」を見つける手掛かりとして
『創造価値』『体験価値』『態度価値』の「3つの価値観」を提示しました。
1.『 創造的 価値 』
自ら創造してきたものや活動がもたらした結果により、世の中に何らかの影響を与え、そこから得られる充足感に価値を置くことを言います。
単純に「創造すること」に対して価値を置くことだけではありません。
簡単に言うと「世界に貢献している実感」があることも重要な要素です。
2.『 体験 価値 』
「世の中から得られる喜び」に価値を見いだすことを言います。
芸術に触れ美しいものを見たり、感動を伴う体験をして気持ちを動かしたりすることに生きる意味を見いだします。
3.『 態度 価値 』
いろんな選択やいろんな生き方があり、それぞれがそれぞれの運命(現実)に対してどういう態度で生きるのか?
人としての尊厳や「生き方」に生きる意味を見いだすという価値基準です。
フランクルは「どんな状況に置かれても、その決断には常に自由があり、その決断の自由は誰にも奪うことはできない」とも述べています。
「生きざまに生きる」ということですかね。なんか武士道って感じがしますね。
使命感 って何?
いろんな文献を調べてみましたが、
「使命感」とは、何かを任されたときにそれを「やり遂げようとする強い意志」のことを指し、「生まれてきた意味、理由、役割」を考えて「自分がやらなければ」と思えることを言います。
そして、「使命感を抱ける仕事」のことを「天職」と言うそうです。
簡単に言うと、「使命感」とは、その人に与えられた「重大な任務」と言うことらしいです。
こうやって聞くとなんだか仰々しいというか、めちゃくちゃ重く苦しい「責任感」を負う。みたいな印象を受けます。
ですが全然重苦しいものではなくて、むしろ「自分からやりたい」と思えることで、「自分から責任を持ちたい」と思える「情熱」を抱けることが「使命」の本質でもあります。
「私だからできる、私がやるしかない」という想いを抱くことが「使命感」。
「使命感」は個人がそれぞれ「主体的」に動くための原動力にもなります。
また、「使命」はできる者にしか与えられず、その当事者が「全力を尽くさなければ達成できないこと」が条件です。
「能力ある者の責任」というセリフを映画やドラマなんかでわりかしよく耳にしますが、それが「使命感」だということだと思います。
自分の 使命感 を見つける方法
さて、それではどうやって自分の「使命」を見つけたらよいと思いますか?
「使命感」は別に、「世界を救う!」みたいな大それたことでなくても良くて、
「自分がギリギリできる範囲で、かつやりたいこと」であれば何でも成立します。
一番簡単で、かつ再現性のある見つけ方としては、
「自分がやりたいと思える行動で、今まで感謝、もしくは感動されたこと」を振り返ることです。
「使命」は自分一人で完結するものではなくて、「社会や身の回りの人への貢献」ができて初めて成り立つと考えればやりがいが見つかるのではないでしょうか?
むむ。
でも、やっぱり使命ってなんだか難しそう。
価値実現 と 使命感 まとめ
- 『人生の意義』とは、「人生に意味や目的があるのか」「あるとすればどんなものか」という問いのことを言う。
- 『エンパワーメント』とは、ひとりひとりが本来持つ力を存分に発揮できるような社会を作っていこうとする思想のこと。「社会をより良くするために生きる」という人生の目的が当てはまる。
- 『ウェルビーイング』とは、「肉体的、精神的、社会的に満たされている状態」のことを言う。「仕事や子育てなどの力を注いでいる活動」、「人間関係」、「資産管理」、「心身の健康」、「社会やコミュニティとのつながり」の5つの要素を向上させるために生きることが当てはまる。
- 『価値実現』とは、ナチスの強制収容所を生き抜いたドイツの心理学者ヴィクトール・E・フランクルが提唱した概念。『逆境の心理学』とも言われている。『創造的価値』『体験価値』『態度価値』の「3つの価値」について述べている。
- 『創造価値』とは「自ら創り出したもので世の中に貢献する」ことに価値を置く。「自分の活動や創造によって誰かにいい影響を与えているという実感」に、充実感や生きる価値を求める。
- 『体験価値』とは「世の中や体験から与えられる感動」に価値を置く。おいしいものを食べたり、美しい景色を見たり、恋をしたりなど。
- 『態度価値』とは、「生きざま」に価値を置く。「誇りのある、自ら選んだ生き方に生きる」ということ。
- 『使命感』とは「私ならできる、私がやるしかない」という想いを抱くこと。「自分が全力を尽くしてギリギリ達成できること」が条件。
- 「使命」とは重苦しい責任感などではなく、「自らそれをやりたい、自ら責任を持ちたい」と思える「情熱」を抱けることが「使命」になりえる。
- 『使命感』を見つける手掛かりは、過去に「自分がやりたいと思える行動で誰かに感謝、もしくは感動されたこと」を振り返ること。
さて、思ったより長くなったので前半はここまで。
特に『使命感』については、「なるほどな」と考えさせられました。
次回は「ポジティブ心理学」に焦点を当てて「 生きる意味 」を考察していきます。
それでは。
また、知識の部分に関しては著作権に該当いたしません。
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