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ストーリーテリング の効果と実践方法【人を惹きつける話し方のコツ】

ストーリー Story Telling (ストーリーテリング)の【実践方法】 思考術・ハウツー
ストーリーテリングのやり方
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ストーリーテリング の効果と実践方法【人を惹きつける話し方のコツ】

今回は、共感を呼んで相手を話に引き込む強力な会話のテクニック「 Story Telling ( ストーリーテリング )」について。

ストーリーテリングとは、事実やデータを並べて「説明」するのではなく、そのものの背景にある歴史や経緯、「物語」を語ること。

ビジネスにおいて『ストーリーテリング』とは「ストーリーを持たせる」という意味合いを持つ。

■「説明」と「ストーリーテリング」の相違点

  • 人間味のあるストーリーは人の感情を大きく揺さぶり、論理的な文章と比べて何倍も人を惹きつける。
  • 事実や数字を並べるよりも、ストーリーを伝えた方が人の記憶に残りやすい。

ストーリーテリング の4つの効果

ストーリーテリングの効果は主に4つあります。なかでも最大の効果は「自分の話に集中してくれるようになる」ことです。

  1. 人々の心をつかむ文章を書けるようになる。
  2. イメージが伝わりやすく、紹介した商品が買われやすくなる。
  3. 情報に対する「共感度」がアップする。
  4. ただのデータよりも圧倒的に「記憶」に残りやすく、人の印象に残りやすい。

共感を生み出す5つのポイント

  1. 「社会的価値」(社会問題を解決する力があること)
  2. 「公然(オープンな態度)」(苦労や失敗談をもさらけ出すこと)
  3. 「愛」(読み手への思いやりや熱意があること)
  4. 「価値観」(好き・嫌いがはっきりしていて意思がわかりやすいこと)
  5. 「理想」(求めているもの、目指すものが明確に示されていること)

ストーリーテリング の目的

次に、ストーリーテリングの目的についても見ていきましょう。

①〈自分を語る〉

価値観(現在)、生い立ち(過去)、将来のビジョンと活動(未来)を語る。

「自分の歴史」や「理想」を知ってもらうことで、相手からの信頼を勝ち取ることができる。

②〈人間関係、つながりから人となりや存在価値を知ってもらう〉

誰と誰が、なぜどんな風に関わることになったのか? また、関わる必要があるのか?

人間関係の構築に至るまでの経緯を語り、「欠かせない存在であること」を相手に知ってもらう。

③〈相手に教訓を伝える〉

童話や伝記を読むようにな感じで、「事件」「体験」から「気づき」を相手に与える。

「~の経験があったから、今の理想的な現実がある」ということを相手に伝えることで、「ひょっとしたら私もこんな風になれるかも」と相手に夢を与える。

④〈相手の価値観を変える〉

誤解や偏見の目で見られがちな事象の、「実は~です」という本質を知ってもらう。

「意外と○○なんだ!」と思わせられたら成功。

ストーリーテリング が有効なシーン

ストーリーテリングが効果を発揮する場面は、主に以下の3通りです。

「印象付けたい」とき

聞き手にメリットを具体的にイメージさせたいとき。

「これをすることでどのような嬉しい変化が起こるのか?」を臨場感を持って伝えることができる。

②「期待値を上げたい」とき

相手の感情を動かして、紹介したものに対しての「モチベーション」や「エンゲージメント(愛着、思い入れ)」を上げたいとき。

聞き手の行動を促すことができる。

③「情報量が多い」とき

数多くのデータ(事実)を、ストーリーの中でつなげる。

そうすることによって、「データ同士の関連性」をも一度に伝えることができる。

さらに、「伝えたい情報」をストーリーの中で盛り上げることによって、「相手がどのデータが重要であるか」がわかりやすくなる。

また、データ同士がつながりを持つことで、記憶に残りやすくもなる。

「関連化」は記憶を保持する上で重要な要素でもある。

 

ストーリーテリング に必要な7つの要素

ストーリーテリングにおいて重要な要素は以下の7つです。この7つの要素をしっかりおさえることで、ストーリーテリングの効果を高められます。

  1. 「ストーリープロット(話の筋)」(話の大きな流れ。あらすじ。物語がどこから始まり、どこへ向かい、どんな結末を迎えるのか?)
  2. 「登場人物・主役」(登場人物の喜怒哀楽、経歴、特徴、野心は何か?)
  3. 「テーマ・最終目標」(話の目的、最終的に何を伝えたかったのか?)
  4. 「対話・メッセージ」(「独り言」ではなく、「発信」している意識はあるか? 誰が誰に向け、どんな風に何を発信しているか?)
  5. 「共感」(読者の感情を動かす要素。また、どんな人物にどんな感情を抱かせたいか?)
  6. 「舞台設定」(物語の世界観、空気感は登場人物にどんな影響を与えているか?)
  7. 「クライマックス(見せ場)」(最も関心・注目を集めたい箇所は、印象が残るように工夫されてあるか?)

ストーリーテリング を実践する9つのポイント

ストーリーテリングを実践していくにあたって、特に重要なのが以下の9つあります。

  1. ストーリーの核(一番伝えたい思いや教訓)を中心に話すことが大切。

    『ストーリー・テリング』は、物事をただ時系列に並べて説明することではない

  2. 人は、壮大なストーリーに惹かれるのではなく、「そのストーリーの中に自分と共通するものを見つけられる」から共感することができる。

    その共通点に大小はなく些細なことでもいい。

  3. ストーリーは常に「事実」に基づいたものでなければならない。

    自身の中から出てきた実体験だからこそパワーがあり、より具体的な表現ができ、そこに「リアルさ」や「人間味」が出てくる。

  4. 数ある事実の中から「感情」を切り取って要約することが大切。

    ただ事実を並べるだけではなく、惹き「どの部分のどの感情を切り取って使えば人の心をひき込むストーリーになるのか?」を試行錯誤する。

  5. 五感に訴えかけるようにすると、イメージが鮮明に相手の記憶に残りやすくなり、相手は話にひき込まれやすくなる。
    「視覚」「聴覚」「考え方」に影響を与えるにはどう話したらいいかを考えることが大切。「臨場感」が伝わる語り方を心掛けるとGood。
  6. どんな人が「何を」「なぜ」行ったのかを明確にする。
    「なぜ」の部分が共感できるストーリーほど、人の感情を揺さぶることができる。
  7. 「現状の問題提起」から始め、人々の不満や問題点を解消するまでのストーリーを描くと効果的。

    「ひょっとしたら私の今抱えている問題を解消してくれるかも」と思わせることで、聞き手の興味・関心を高めることができる。

  8. 他のストーリーとの違い(ギャップ)を明確にする。
    人々の印象にひっかかりやすいインパクトのある話になるように心掛ける。
  9. 聞き手のぼんやりとした「イメージ」をどれだけ「具体化」できるかが、『ストーリーテリング』における重要な役割。

『ストーリーテリング』が得意な有名人でパッと思いつくのが、起業家の「スティーブ・ジョブズ」も『ストーリーテリングの達人』として有名ですね。

伝説的な数々の演説を残してきています。

演説に関して、歴史で言うなら「アドルフ・ヒトラー」も演説で群衆を動かす、「ストーリー・テリング」の天才でした。

こうやって例を上げると、どれほど『ストーリー・テリング』が強力なテクニックなのかがわかりますね。

ストーリーテリング 7タイプ

今度はストーリーテリングの内容の種類についても見ていきましょう。いわば話したい内容に合わせたストーリーテリングのテンプレートのことを指します。

①〈大きな難関を乗り越える〉

「強敵」に立ち向かうストーリー。

  • 成功した話だけでなく、もがき挑戦し障害を克服していく姿や、失敗なども見せることが必要。
  • 「ヒーロー(抵抗者)」が「モンスター(悪役)」を苦労して打倒するという内容が、古典的ではあるがよく使われている

《必要な要素》

  1. 大きな目標とそれにかける想い
  2. 目標を達成するまでに立ちはだかる障害
  3. 主人公(挑戦者)の苦労、心情
  4. 障害を乗り越えるためにした工夫、道のり

②〈ドラマチックな変化〉

「ドラマチックな変身」ストーリー。

  • 基本的には、「日常生活の中で起こるふとした変化」を見せる内容。
  • 自分をより良い人物に変えたきっかけや、意識の方向の変化をみせる。

《必要な要素》

  1. 変化が訪れたきっかけ
  2. 「変化前」と「変化後」の生活の様子
  3. 変化の過程、どのようにして変わっていったか
  4. 変化したことによって得たもの

③〈何かを追い求める冒険の旅〉

ある日突然、何かを求め探す旅に出る「冒険」ストーリー。

  • 様々な試練を乗り越えて、仲間を増やし、最終的にはゴールを達成する。
  • 「変身」は日常の変化を描いているのに対し、「冒険の旅」は新しい環境に踏み入る内容になっている。

《必要な要素》

  1. 新しい世界への挑戦、主人公にとっての全く新しい出来事
  2. 冒険のきっかけ、なぜ旅に出ようと思い立ったのか
  3. その「何か」を手に入れることの意味と価値
  4. 立ちふさがる様々な障害
  5. 自分を助けてくれたもの
  6. ゴールを達成したときの感動、心情

④〈成功者の日常〉

冒険に出た者が、知識と経験を得て帰ってくる「成功者」のストーリー。

  • 「冒険の旅」の後日談。
  • 新しい場所で学び、そこで得た何かで日常が変化するといった内容。

《必要な要素》

  1. 手に入れたものへの充足感
  2. 冒険に出なければ訪れなかったであろう生活の変化の様子
  3. 現状への満足感

⑤〈無一文から大金持ちへ〉

いわいるどん底から這い上がる「シンデレラ」ストーリー。

  • 「どん底にいたものが、物語の後半で大きな成功を手に入れる」といった内容。
  • 逆パターンもあり、「もとから何もかも持っていたものが一度すべてをなくし、そこから苦労を重ねて今度は自身の手で成功を手に入れる」パターンも非常に多い。

《必要な要素》

  1. 「成功後」と「成功前」とのギャップ、あればあるほど「成功」がひき立つ
  2. 「成功前」の、過酷で悲惨な情景描写
  3. 成功を手にしたきっかけ、転機になったモノ
  4. 主人公の苦労、心情の変化

⑥〈ショッキングな悲劇〉

あえて「バッドエンド」で終わらせる「戒め(いましめ)」ストーリー。

  • ショッキングな内容を見せることで、その問題になる原因への抑止力になる。
  • 「ドラッグを使用したものの末路」「環境破壊によって起こる悲劇」など。

《必要な要素》

  1. 「これだけはなりたくない」と思わせる強烈なマイナスイメージ
  2. 最悪まで導く明確な「原因」と「過程」
  3. 主人公の絶望と後悔
  4. 「あなたもこうなりたいですか?」という暗示、聞き手への問いかけ

⑦〈「面白い!」で惹きつける喜劇〉

笑をさそう「コメディ調」ストーリー。

  • ブラックユーモアやアメリカンジョークなどの皮肉。
  • 「笑い」を計算で生むことは、非常にテクニカルな作業であり「全ストーリー中最も難しい」と言われている。

《必要な要素》

  • 明らかにおかしい言動、もしくは状況
  • 予想外の裏切り
  • 誰にでも理解できるわかりやすい話の展開
  • お笑いのセンス(お笑い芸人ってすごい仕事だよね^^)

 

ストーリーテリング まとめ

結論:結果だけでなく、「変化の過程」「苦労したこと」なども臨場感を持って相手に伝えることが大切!
相手が頭の中で動画でイメージできるように話すと良い。
相手に「ひょっとしたら私にも…」と思わせられるかどうかがポイント。
  • 優れた「ストーリー」は、人を「惹きつけ」感情を揺さぶり「共感」を呼び、相手の「記憶」に残りやすい。
  • 調べれば誰でもわかる箇条書きの冷たいデータではなく、「臨場感のあるストーリー」に人の心は動かされる。
  • 「五感を使ってイメージさせること」が、聞き手を話に引き込むコツ。
  • 「壮大さ」は不要。
    些細でも「なんとなく私にも当てはまるかも」と思わせられるかどうかが重要。
  • 「日常」→「事件」→「教訓」の順で語られることが多い。
  • 「失敗や挫折からの復活」は、ありきたりではあるが強力。
    言わば『ストーリーテリング』における「王道」。
  • 「信頼を得て」「存在価値を示し」「教訓を与え行動を促し」「人々の価値観を変える」。
    『ストーリーテリング』は人を動かす、まさに最強のテクニック。

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