【 脳のパフォーマンスを高める 】音読の効果とポイント
どうも、Kuです! 今回は「 音読 」の効果と音読の効果的なやり方についてわかりやすく解説していきます。
音読は昔からいいと言われてきましたが、具体的にどのような効果が得られるのか知りませんでした。
調べてみたら「文章を言葉に出す」という簡単なことであるにも関わらず、様々な効果を得ることができることがわかりました。
勉強や仕事の効率を高めるためにも音読の効果は絶大なので一度ぜひ試してみてください。
〈今回の記事の内容〉
- 音読の効果とメリット
- 音読はなぜいいのか?
- 音読の効果を高めるコツ
- 音読する際にやってはいけないこと
音読 の 効果 と メリット
- 想起力(記憶を引き出す能力)の向上
- 読解力の向上
- 感情コントロール能力(自制心)の向上
- 言語的表現力(トーク力)の向上
- 集中力の向上
- 読むスピードの向上
- 意欲の向上
- ストレス軽減
- 滑舌の改善
- 黙読よりも記憶が定着しやすい(言葉のボキャブラリーが増えやすい)
音読 はなぜいいのか?
-
鍛えられる脳の部位:「前頭前野」
-
音読によって使われる脳の機能:「視覚」「聴覚」「音声理解力」「読解力」「高次運動機能(舌、口、声帯)」
音読をしているとき「前頭前野」が活性化しています。
「前頭前野」は簡単に言うと、思考、理解、判断、言語表現を行う脳の部位です。
その前頭前野が活性化することで、論理的に考える能力や言葉で伝える能力が向上します。
つまり、思考がまとりやすく言葉も出やすくなります。
他には、前頭前野が活性化することで「セロトニン」が分泌されるので、興奮を抑えたりストレスを軽減させたりするので集中力を高めやすくなります。
「セロトニン」は簡単に説明すると恐怖や不安、緊張を和らげる脳内ホルモンです。
冷静に落ち着いて思考するためにはセロトニンは欠かせません。
また、前頭前野は「感情コントロール」も行う部位でもあるので、音読によって「自制心」も高めることができます。
また、音読という行為は、文章を見て、文字を目で追うだけではなく、言葉を発し、その音を聞くという作業が加わります。
つまり、視覚、聴覚、言葉を発するために使われる舌や口、声帯を動かすための運動性言語中枢(ブローカ野)も使われるので黙読よりも脳のいろんな部位が刺激されることになります。
(視覚は後頭葉、聴覚は側頭葉、運動性言語中枢は前頭葉がそれぞれ役割を担っている)
脳は部位によって様々な機能が分かれており、他の部位と連携をとればとるほど脳内のネットワークが活性化していきます。
つまり、音読は様々な脳の機能を使うので、脳全体の活性化にもってこいといえます。
そして、なにより「音読」は記憶力の向上にも効果を発揮します。
音読している際の口の運動は構音リハーサルと言って、運動の記憶として保存されます。
また口を動かし、自分の声を自分の耳で聞くとき、音韻ループと呼ばれる脳の機能が刺激され、音の記憶に保存されます。
英語を思い出す際も、ただ知識・情報として引き出すのではなく、口と音のイメージが密接に結びついたカタチで思い出すことができるので、音読学習によって得た知識は定着しやすいのではないかと考えられるのです。
「なぜ、英語は音読が効果的なのか?|音韻ループ・構音記憶での補強について」より引用
つまり、音読は簡単に言うと、口を動かしたときの「運動の記憶」と自分の声を聞いたときの「音韻の記憶」が行われるのでより記憶の定着に効果的というわけです。
ある小学生を対象にした実験で、用意した単語を2分間でどれだけ覚えられるかというテストをしたところ、音読を続けた後にテストをすると、していない時よりも約20%記憶力がアップしたそうです。
また、平均年齢48歳の大人の方々に、同じようなテストを実施したところ、記憶力が10歳程度若返ったとのこと。子どもだけでなく、大人にも音読の効果がはっきりと表れているんですね。
「声に出して読むって素敵。「音読」が良いと言われている理由は?」より引用
記憶をする領域は様々あり、複数の記憶領域が働くことでより長期記憶の定着が容易になります。
〈記憶を司る領域〉
- 側頭葉:音声の記憶
- 後頭葉:イメージの記憶
- 頭頂葉:感覚の記憶
- 前頭葉:理解による意味記憶、作業記憶(ワーキングメモリ)
また、発音するためには「舌、口の動きのコントロール」も鍛えられていき、やればやるほど発音するための運動機能の緻密さ正確性も増してきます。
なので、音読によって滑舌も良くなるという効果も得ることができます。
音読をする際のコツ、ポイントは?
音読 に向いているジャンル
などなど…
とにかく活字であれば何でもOKです。
ただ、前頭葉を使いながら音読する方が効果は高いので、前頭葉を使う、つまり理解力を要する内容の文章を読むのがおすすめです。
自分にとって「少し難しいかな?」と思えるぐらいがちょうどいいかもしれません。
また、同じ刺激が繰り返されると脳は段々慣れてきて音読による刺激にも薄れてくるので、様々なジャンルの文章(表現や文章構造の違うもの)を読むことがおすすめです。
ちなみにこの記事の著者のKuは、寝起きに小説、仕事終わりにブログ記事や教育系の本、寝る前や家での作業の休憩中に音楽マガジンや漫画を音読しています(笑)
また、この記事も文章を声に出しながら執筆しております。
声に出しながら文章を書くことでけっこう集中力が途切れなくなり、文章もスラスラ出やすくなったのでかなりおすすめです。
音読をする最適なタイミング
- 朝(寝起き)
- 勉強前、休憩終わり
- 会議や試験の直前
- 集中力を要する作業の直前
- 集中力が途切れたとき
前述したとおり、「音読」は脳全体の活性化をもたらします。
つまり音読は、「脳の準備運動」にはうってつけです。
なので、勉強や仕事前に音読をする習慣を身につけておくことで、「集中力」や「思考力」、「記憶力」が高まった状態で取り組めるようになるので、より生産効率を高めることができます。
また、脳の覚醒も早めるので、一日のパフォーマンスを早めに高めたい場合でも音読はもってこいです。
なので、脳のパフォーマンスを高めたい人は寝起きの早いタイミングで音読をする習慣を身につけておくのがおすすめです。
音読 の効果を高める コツ
- 理解しながら読む
- 読んだ内容にツッコミを入れながら読む
- 噛まない(つっかえないでスムーズに読む)ことを意識する
- 心地良いリズムやテンポ感を意識する
- 絵や図をイメージしながら読む
- 少し速めに読むことを意識する
- 自分の耳で聞きとれるようにハッキリ声に出す
- 様々なジャンルの文章を読む
- 慣れてきたら抑揚をつけて感情表現しながら読んでみる
「思考する」ことで「前頭葉」を使うので、黙読に限らず音読をする上でも「理解しながら読む」ということは重要です。
そこで、「スムーズに読むこと」「文章のテンポ感を意識すること」が重要になってきます。
スムーズに読むためには、文章の切れ目や構造、発音の仕方を考えながら読む必要があるのでより「前頭葉」により負荷がかかります。
また、言葉から絵や図をイメージしながら音読することも脳の活性には効果的です。
「後頭連合野」を刺激し、イメージの記憶をする脳の領域も使うことになるので、脳内ネットワークがより働きやすくなります。
そして「少し早めに読むこと」も音読をする上では大切です。
「文章を目で追うスピード」「理解するスピード」「発声するスピード」を上げることで、脳の様々な部位により刺激と負荷がかかるので、情報の処理スピード(頭の回転の速さ)も鍛えられていきます。
音読 をする際に やってはいけないこと
- 難解すぎる本、興味のない本を読む
- リズム感のない単調な読み方をする
- ゆっくり読み過ぎorスピードを上げ過ぎ
音読は前頭葉の機能を高めるために「理解しながら読むこと」が大切です。
また、音読は集中力や理解力を高めるための「脳の準備運動」、つまり「脳の活性化」が最も重要な得られる効果であり、目的になります。
なので、そもそも理解ができない、または読むのに時間がかかり過ぎる本(情報の処理スピードが低下する本)は脳に負荷がかかり過ぎ、脳が疲弊してしまう原因にもなるので逆効果といえます。
他には、読むスピードの上げ過ぎもあまりよくはありません。
速く読むことを意識しすぎることで文章を理解しないで流し読みしてしまう原因にもなりますし、ハッキリ発音できていないと言語野や聴覚を使わないことにもなり、音読の効果が半減することにもなりかねません。
なので、前頭葉の機能を高めるためにも、理解しながら、ハッキリ明瞭に発音することが大切です。
だんだん読むスピードを上げていくという音読のやり方がいいかもしれません。
〈参考記事〉
「勉強の効率化UP」に関しては、以下の記事もおすすめです。
コメント