睡眠ホルモン『メラトニン』の機能と効果【睡眠改善】

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睡眠ホルモン『メラトニン』の機能と効果【睡眠改善】

今回は、睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニンの効果と増やし方」についてわかりやすく解説していきます。

さて、みなさんこんばんは! Kuです。

正直、リサーチしてみるまでは「メラトニンって、ただ眠りやすくなるだけでしょ?」ってな感じで「メラトニン」先生のことを甘く見ておりました(笑)

いえいえ、実は『メラトニン』は、老化予防に関わる大事なホルモンだったり、免疫力を高めたりと、「健康的な生活」を過ごすのに欠かせないホルモンなんです!

『メラトニン』先生の偉大さを知れば、あなたもきっと認識が変わるかも^^

◆この記事でわかること

  • メラトニンの機能と効果
  • メラトニンの注意点
  • メラトニンを増やす方法

◇こんな方におすすめ

  • 睡眠の質を高めたい人
  • 細胞の老化を防ぎたい人
  • 生活習慣病を予防したい人
  • 免疫機能を高めたい人

メラトニン の機能と効果

 概日リズムや光周性に重要な機能をもつ化合物。脊椎動物においては、主に松果体において合成・分泌されて血中ホルモンとして機能するほか、網膜の主に視細胞において合成されて網膜の生理機能を調節する局所(網膜内)ホルモンとして機能する事が知られている。

脳科学辞典「メラトニン」より引用

別称「睡眠ホルモン」。

網膜から入った光刺激が、脳の中央付近にある『松果体(しょうかたい)』に送られることで分泌される。
また、網膜内でも『メラトニン』は合成される。
脳内で生成されるが、厳密には「脳内ホルモン(神経伝達物質)」ではない。
松果体(しょうかたい)』から分泌された『メラトニン』は血中に流れて「ホルモン*1」として機能する。
『メラトニン』は光刺激を受けてからすぐに生成されるわけではなく、『松果体』が光刺激を受け取ってから「14~16時間後*2」に生成され始める。
また、『松果体』による『メラトニン』の生成は、 網膜への光刺激によって阻害される。よって、主に暗闇でしか生成は盛んに行われない。

『メラトニン』は年齢とともに減少していき、40歳の時の分泌量は20歳の時の約半分ぐらいまで減少する。

年を取るほど睡眠時間が短く、細胞の酸化(老化)が早まるのは、『メラトニン』の減少によるものが大きいといわれている。

*1:血中に溶けて運ばれて様々な細胞に作用する物質のこと
*2:*つまり、朝の6時ぐらいに日光を浴びると、だいたい夜の20時~22時の間に『メラトニン』が分泌されて入眠の準備が整う

メラトニン の7つの機能

  1. 「概日(がいじつ)リズム((25時間周期の環境のリズムに同調して変化する生体のの活動リズムのこと」、つまり「体内時計」の調節をする。
  2. 『メラトニン』自体が眠気を誘うわけではなく、脈拍、体温、血圧などを低下させて「休息モード」に身体を切り替える。つまり、「眠る時間が来たから休もう!」と脳が指令を出すという仕組み。
  3. 数多くの臨床試験により、「免疫力を高める作用」や「抗がん作用」があることが確認されている。
  4. 強い「抗酸化力」があり、睡眠中の「活性酸素」による細胞へのダメージを抑える作用がある。
  5. 「脂質代謝」を促す酵素に働きかけ、「血中のコレステロール値」を下げる効果もある。
  6. 「インスリン」の分泌を抑えて穏やかにすることで、「糖代謝の改善」を促す。
  7. 『メラトニン』が増えることで『成長ホルモン(細胞の修復や生成に関わるホルモン)』の分泌が促進される。

メラトニン を増やす9つのメリット

  1. 睡眠の質が向上し、中途覚醒(寝ている途中に目が覚めてしまう症状のこと)も減り、長くぐっすり眠れるようになる。
  2. 睡眠の質が改善されることで、日中のパフォーマンスも高くなる。
  3. 強い「抗酸化力」があり、寝ている間の「細胞の老化」を抑えることができる。
  4. 免疫力も向上し、抗がん作用によりガンにもなりにくくなる。
  5. 「体内時計」がリセットされることで、「時差ボケ」を治せる。
  6. 「体内時計」が整うことで、「早寝早起き」できるようになる。
  7. 「糖代謝」が改善されることで「糖尿病」予防にもなる。
  8. 「血中コレステロール値」が改善されることで、「心臓病」など様々な病気の予防になる。
  9. 「成長ホルモン」が促進されることで、睡眠中の体の修復や生成が活発になり、「美肌」を保ったり「疲労回復効果」を得たりすることができる。

メラトニン に関する4つの注意点

  1. 『メラトニン』の減少により寝ている間の「抗酸化力」が低下することで、肌のハリが衰え始め、老化を促進させてしまう。
  2. 寝つきが悪くなり、また、「途中覚醒(寝ている途中で目が覚めて眠れなくなること)」の頻度も増える。
  3. 『メラトニン』の分泌が増加しすぎると、「光周性(こうしゅうせい)」の影響により、女性ホルモン(エストロゲン)や男性ホルモン(テストステロン)の生産量が減少していく。
    その結果、生殖機能の減退や更年期障害など様々な病症を引き起こす原因にもなる。
    『メラトニン』は他のホルモンと同様、増え過ぎも良くないのでバランスが大切。
    暗闇にいる時間を減らし、日中はしっかり光を浴びて『セロトニン』を増やすことで改善できる。
  4. うつによって『セロトニン』の量が減少すると、相対的に『メラトニン』の量も減少する。
    うつによって引き起こされる「睡眠障害」の原因は『メラトニン』の減少によるものが大きい。
    『セロトニン』の分泌を増やすことで「うつ」と「睡眠障害」のどちらも防ぐことができる。

強い光やブルーライトを浴びることで、急速に『メラトニン』の分泌が抑えられます。

なので、夜間は暗い間にぐっすり眠ることが大切です。

また、ストレスホルモン「コルチゾール」が増えることでも『メラトニン』の分泌量は減少します。

「飲酒」や「喫煙」によっても『メラトニン』が減少することが確認されており、「飲酒」は約20%減少させ、「喫煙」では「酸化ストレス」が増加することで『メラトニン』そのものの機能の低下を招きます。

なので、「メラトニン」の機能を低下させないためには、睡眠直前の「飲酒」と「喫煙」は避けるのがベストです。

光周性(こうしゅうせい)とは?

光周性(こうしゅうせい)とは、昼の長さ(明期)と夜の長さ(暗期)の変化に応じて生物が示す現象である。北半球では、昼の長さ(日長)は夏至で最長となり、冬至で最短となる。生物は、このような日長変化を感知することで、季節に応じた年周期的な反応を行うと考えられている。

Wikipedia「光周性」より引用

昼と夜の長さの変化に応じて生体が示す反応のことです。

季節ごとに変わる日長(日が出ている時間の長さ)によって季節を識別する指標にもなっています。

発端としては、気温だと不確定な要素が多いため、生物は日照時間を指標にして生体リズム(体内時計)を進化させてきたと考えられています。

また、繁殖に適した、気温が高く餌(栄養)の多い春~夏に生殖機能を強化したり、餌(栄養)が不足する冬に冬眠するための準備としてエネルギー代謝を落したりするのも『光周性』によるものです。

メラトニン を効果的に増やす方法

1.「セロトニン」を増やす

『メラトニン』の原料は『セロトニン』と同じ「トリプトファン」です。

基本的には『セロトニン』の分泌量が増えることで、メラトニンのもとでもある「トリプトファンからのメラトニン合成」が盛んにおこなわれるようになります。

「トリプトファン」は、光刺激を感じている日中は、『セロトニン』が合成され、夜間に光の刺激が途絶えると今度は『メラトニン』が合成されるようになります。

その影響を受けて、『メラトニン』も相対的に分泌量が増えるようになるのです。

2.早起きして朝日をたっぷり浴びる

『メラトニン』を生成するためには、日中太陽光のような強い光を浴びる必要があります。

強い光を浴びることで、前述した概日リズムも整うので、結果的に「メラトニン」も分泌されやすくなります。

メラトニンは、光を浴びてから合成されるまで14時間以上かかるので、なるべく早起きして、朝日を浴びることが大切です。

概日リズムが整い「メラトニン」が分泌されることによって、夜の寝つきも良くなり、入眠を早めることができます。

参考記事:>>【健康的な暮らし】人生の質を高める「 朝の習慣 」おすすめ4選

メラトニン を増やすための注意点

メラトニンを減らさないための注意点は「夜間はの強い光を避けること」です。

「強い光刺激」を受けると『メラトニン』の分泌が抑制されてしまうので、夜間は光刺激を抑える必要があります。

入眠前はオレンジ系の照度の弱いライトで過ごすのがおすすめです。

メラトニン の生成を妨げる強い光の例

  • スマホやTV画面などのLEDやブルーライト
  • コンビニや電車などの照度の強い光
  • 蛍光灯や白熱灯などの青白いまぶしい光

メラトニン まとめ

『メラトニン』は身体を「休息モード」に変えて、睡眠を促すためのホルモン。
脳の奥にある『松果体(しょうかたい)』から分泌され血中に流れ様々な細胞に働きかける。
網膜が光刺激を受けている間は分泌が抑制されている。
光刺激を受けてから「14時間以上」で『メラトニン』は生成され始める。
なので、寝起き早い段階で日光を浴びた方が早く入眠することができる。
「睡眠の質の向上」だけでなく、「免疫力の強化」や「抗がん作用」「糖質改善」「脂質のコントロール」など、健康に関する様々なメリットもある。
「抗酸化作用」が強く、細胞の劣化(老化)を防いでくれる役割もある。
反対に、『メラトニン』が減少すると「老化」を促進させてしまう。
『メラトニン』の生成が盛んにおこなわれると『成長ホルモン』の生成も促進される。
その結果寝ている間の「疲労回復」効率も上がり「美肌」を保つこともできる。
「飲酒」や「過度のストレス」によっても『メラトニン』の分泌が減少する。
また、「喫煙」による「酸化ストレス」によって機能が弱まる。
『セロトニン』の合成に伴って「トリプトファンの合成」が盛んにおこなわれるようになる。
その結果、相対的に同じ「トリプトファン」を原料にする『メラトニン』の分泌量も増加する。日中は『セロトニン』、夜間(暗闇)は『メラトニン』の生成が行われる。
言わば「陰と陽」のような関係性。

さて、いかがだったでしょうか!

知れば知るほど『メラトニン』先生の偉大さがわかり、

認識が変わったのでは?(笑)

朝はしっかり日の光を浴びて、夜はしっかり寝ることで『メラトニン』を増やさないといけませんね。

それでは!

「脳内ホルモン」に関しては、以下の記事もおすすめです。
>>【生産性】脳覚醒ホルモン『 ノルアドレナリン 』6つのメリット
Qu

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