【世界の心理学⑥】日常に潜む「○○ 効果 」一覧 part.3

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【世界の心理学⑥】日常に潜む「○○ 効果 」一覧 part.3

今回も前回から引き続き、様々な「 心理 効果 」をご紹介していきます。

どうも! Kuです。

気楽に始めたはずの、この「世界の心理学」シリーズ。
ですが、いよいよ第六弾まで来てしまいました(笑)

まだまだあります。ええ。

なるべくわかりやすい実例をつけたつもりですが、伝われば幸いです。

このシリーズを進めていくうちに、だんだん「人の心の仕組み」がわかってきて、私生活が割と気楽になってきた感があります(笑)

最後まで続けたら、これで私もメンタリスト?(笑)

なんて。

役割 効果 と 監獄実験 (心理操作)

「役割効果」とは、「ある役割を与えられると、その役割に合った行動や考え方をするようになる」心理効果のこと。

アメリカのスタンフォード大学の心理学者「フィリップ・ジンバルド」が行った「監獄実験」が有名です。

新聞広告などで集めた普通の大学生などの70人から選ばれた心身ともに健康な21人の被験者の内、11人を看守役に、10人を受刑者役にグループ分けし、それぞれの役割を実際の刑務所に近い設備を作って演じさせた。その結果、時間が経つに連れ、看守役の被験者はより看守らしく、受刑者役の被験者はより受刑者らしい行動をとるようになるということが証明された、とジンバルドーは主張した。Wikipedia「スタンフォード監獄実験」より引用

ただ、この実験に関しては「やらせ疑惑」も多少あるようで、信憑性に欠ける部分もあるそうです。

ダニングクルーガー 効果 (バイアス)

「ダニングクルーガー効果」とは、「能力が低い人ほど自分の能力を過大評価してしまう」という仮説に元ついた認知バイアスの一種。

認知バイアスとは、簡単に言うと「思考の偏り」や「思い込み」のことです。

1999年に、コーネル大学の「デイヴィット・ダニング」と「ジャスティン・クルーガー」がこの効果を示す実験を行ったことから二人の名前をとって名付けられました。

たとえば、全く経験のない分野の事柄について、「自分はある程度はそれなりにできるはずだ」と思い込むのもこの効果に該当します。

「自分は天才だ!」と思い込んでいて、いざやってみると全然ダメだった。なんてのもこの効果によるものです。

この心理効果が表れる人は、自分の能力の低さを認識する方法を知らないがために、自分の能力が不足していることを正確に認識できない状態に陥っています。

つまり、「何が足りていないのかがわからない」という状態です。

ちなみに、足りない能力に関する指導を受け「自身に足りないもの」を認識することで、自己評価を正確に判断する能力が向上するそうです。

なので、まったく新しい分野に手を出すのであれば、目標を立てて失敗する前にまずは今の自分を客観視できる判断基準を知ることが大切です。

プライミング 効果 (心理操作)

「プライミング効果」とは、「事前に与えられた情報が、のちの判断に無意識に影響される心理現象」のこと。

よくある例としては「10回ゲーム」が挙げられます。

「ピザ」と10回言った後にひじを指さされて「これは?」と聞かれると思わず「ひざ!」と答えてしまうあれです。

また、パイナップルやバナナ、モモの絵を見せられた後に「赤いものは?」と聞かれたら「リンゴ」や「イチゴ」と無意識に答えやすくなります。

これと似た効果では、以前紹介した「初頭効果」や「アンカリング効果」などがあります。

「初頭効果」:最初に提示された情報がその後に与えられた情報の印象に影響をあたえる心理効果のこと。
「アンカリング効果」:事前に提示された情報をもとに判断をしてしまいやすくなる心理効果のこと。

スポットライト 効果 (バイアス)

「スポットライト効果」とは、「他人からの自分に対する評価を実際以上に気にしすぎてしまう心理効果」のこと。

つまり、一言でいうなら「私はみんなから注目されている」という「自意識過剰」の状態に陥りやすいということです。

この効果を実証した研究では、コーネル大学の心理学者「トム・ギロビッチ」が行った「バニー・マニロウの実験」があります。

実験では大学生を対象に、「被験者」と「観察者」に分け、被験者グループにダサいイラスト (1980年代アメリカで一世風靡した歌手バリー・マニロウの似顔絵)がプリントされたTシャツを着せ、観察者グループがいる部屋に入れました。 その後、被験者を退出させ、被験者自身が着ていたTシャツのイラストについて、観察者がどの程度覚えているかを被験者に予想させた。 その結果、被験者グループの予想は、実際の観察者グループよりも多かった。 つまり、周囲が自分のことについて覚えている割合を過大評価していたということです。 さらに、参加者同士でグループディスカッションを行った後に、「自分の発言が他のメンバーにとってどれだけ影響を与えたと思うか」を答えてもらった。 結果は前述の調査と同様に、他者に与えている実際の影響よりも、自分自身は大げさに評価していることが明らかになりました。 この研究から言えるのは、***自分が思っているほど周りはあなたに注目していない***ということです。 「スポットライト効果」を理解して職場の人間関係を良くする方法より引用

エスカレーター 効果 (印象操作)

「エスカレーター効果」とは、「常識だと思っていたことが突然そうでなくなったときに違和感を感じる心理効果」のことを言います。

これは「動きが停止したエスカレーターに乗るときの違和感」に例えられることから名付けられました。

この効果は、商品や企業のPRの演出などで利用されています。

《エスカレーター効果》の一例

  • 恐いと思っていた人が、実際は凄く親切で優しかった
  • 難しいと思っていたけど、案外すんなりできた
  • 重いと思っていたものが、持ち上げてみたらすごく軽かった
  • 紳士的で真面目だと思っていたけど、実は女グセが悪かった
  • 普段は裸眼なのに、家ではメガネでドキッとした
  • 普段無表情な人が、たまに笑うと物凄く癒される
  • 安いけど、めちゃくちゃ機能的で使いやすかった

など。

いわいる「ギャップ萌え」はこの効果をうまく使っているといえます。

スリーパー 効果 (心理操作)

「スリーパー効果」とは、「信頼性の低い情報源からの情報のマイナスの印象が時間の経過とともに忘れられ、内容のみが記憶に残る心理効果」のこと。

つまり、最初は信じていなかったのに、時間が経ってみたら正しいことの様に感じる現象などが当てはまります。

情報を放置している(寝かせている間)に信頼度の低さを忘れさせることから「仮眠効果」や「居眠り効果」とも言われています。

スリーパー効果(英: Sleeper effect)は、説得力に関する心理現象。 行動すべき時まで敵国に潜み、一般人として暮らす工作員を指す「スリーパー」という言葉に由来して、心理学者のカール・ホブランドが命名した。Wikipedia「スリーパー効果」より引用

ロミオとジュリエット効果(欲求操作)

「ロミオとジュリエット効果」とは、「何らかの障害がある事で、その出来事を達成しようとする意欲が高まる心理効果」のこと。

ここでいう「障害」とは、主に「周囲からの反対」や「何らかの圧力」などが当てはまります。

主に恋愛心理学において語られることが多い心理効果です。

この効果は、世界的に有名なシェイクスピアの「大きな障害を抱える恋の物語」である「ロミオとジュリエット」に因んで名づけられました。

この効果に関連する心理効果としては「ブーメラン効果」と「カリギュラ効果」があります。

「カリギュラ効果」とは、「物事を禁止されると好奇心が芽生えむしろやりたくなってしまう心理効果」のこと。「禁止」という「他者から自由を奪われている感覚」を伴うストレスから開放されたいという心理からこの衝動が発生するそうです。
「ブーメラン効果」とは、「説得されることで説得者とは逆の意見に変えてしまう心理現象」のこと。たとえば、「勉強をしなさい!」と言われたときに「あ、今やろうと思っていたのに急にやりたくなくなっちゃった」などがブーメラン効果です。

つまり、恋愛で例えるのであれば、周囲から反対(禁止)されることに対して反発したくなる衝動が芽生えることで、達成への意欲が高まるということです。

クレショフ 効果 (印象操作)

「クレショフ効果」とは、「映像の変化によって意味や解釈の変化が生じる心理効果」のこと。

つまり、「映像」と「映像」のつながりの中に意味を見いだすことです。

この効果は、旧ソビエト連邦(ロシア)の映画理論家である「レフ・クレショフ」が提唱したことから名付けられました。

クレショフ氏による実験は、被験者を3つのグループに分け、それぞれに別の映像を見せた後に「無表情の男性の映像」を見てもらい、男性が考えていることを回答させる――というもの。 1つ目のグループには「スープの皿」、2つ目のグループには「遺体が入った棺」、3つ目のグループには「ソファに横たわる女性」の映像を見せました。 その結果、被験者は「無表情の男性の映像」を見た後に、スープの皿の映像を先に見たグループは「男性は空腹を感じている」、遺体が入った棺の映像を先に見たグループは「男性は悲しみをこらえている」、横たわる女性の映像を先に見たグループは「男性は欲望を感じている」と回答しました。 この実験により、同じ映像を見ても、前後の映像により印象が変わることが示されたのです。 『クレショフ効果の活用方法 – 事例や注意点とは』より引用

テンション・リダクション 効果 (心理誘導)

「テンション・リダクション効果」とは、「緊張状態から解放されることで、気が緩み心理的なスキを生じやすくなる心理効果」のこと。

「テンション」とは「緊張」を表し、「リダクション」とは「消滅」という意味を表します。 つまり、「緊張感の消滅」という意味になります。

《テンション・リダクション効果》の一例

  • ダイエットが成功した後に、甘いものをどか食いする
  • 高い買い物をした後に、ついでに買うつもりのなかったものまで買ってしまう
  • 「もうすぐゴールだ!」という安心感でスピードが遅くなる

など。

大きな失敗をしたくないのであれば、「緊張後は誰でも気が緩むから気をつけよう」と備えておくことが大切です。

まぁでも、失敗するときは誰でも失敗します(笑)気楽に構えときましょう。

心理効果 まとめ

  1. 役割効果:「与えられた役割に適した行動や発想をしやすくなる現象が起こる」こと。
  2. ダニングクルーガー効果:「自分の能力の順位を判断する方法を持たないことによって自分の能力を過大評価してしまいやすくなる」こと。自分を客観視できる基準を学ぶことが大切。
  3. プライミング効果:「事前に与えられた情報が、のちの判断に影響を及ぼす」こと。似たような心理効果に「初頭効果」や「アンカリング効果」がある。
  4. スポットライト効果:「実際以上に人から注目を集めていると感じる」こと。
  5. エスカレーター効果:「『こうに違いない!』という認識が外れたときに違和感を感じる」こと。「ギャップ萌え」などがこの効果をうまく利用している。
  6. スリーパー効果:「時間とともに信憑性の低い情報源への不信感が忘れ去られ内容のみが記憶に残る」こと。最初すごく反対していたのに途中から改心する場合が当てはまる。
  7. ロミオとジュリエット効果:「周囲からの反対などの障害がある事で、かえって物事を達成する意欲が高まる」こと。関連する心理効果として「カリギュラ効果」や「ブーメラン効果」がある。
  8. クレショフ効果:「映像と映像のつながりの中に意味を見いだすこと
  9. テンション・リダクション効果:「緊張状態からの気の緩みによりスキを生じやすくなる」こと。リバウンドや衝動買いなどの原因にもなる。
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>>【目標設定】マズローの欲求段階説 と 自己実現 の本来の意味

 

Qu

◆ブログテーマは「自己成長」 ◆「このために生きているなあ」と言えること「生きた証を残せる人を増やすこと」が人生最大のテーマ 脳科学×心理学を駆使したノウハウで、やりたいことが叶えられるように人の成長を手助けしていく ◆「成長の実感=今まで積み上げてきた歴史=生きた証」になる ◆「科学的に、誰にでもわかりやすく」がポリシー ◆心理テクニックや脳の使い方、健康法や思考法など、人生の質「 QOL 」を高めるあらゆる情報を発信中~ ◆音楽と猫をこよなく愛する科学志向人間 ◆心理学や脳科学、物事の仕組みの解明や頭のいい思考法を見つけるのが大好き、謎の解明が生きがい ◆大事な価値観は『表現』『発揮』『充実感』 自分の能力を最大限発揮しながら、感動を味わい、有益な情報やマインドを発信していくこと ◆好きな言葉:『成果とは、研鑽と創意工夫の積み重ねによって得られるものである』 ◆「強く、前向きに、生きている実感をなんらかの形にしたい人」のために、有益な情報を1つでも発信できるよう、日々、記事を更新して参る所存です。 よかったらどうぞ!