スポンサーリンク

世の中の様々な「 思考法 」調べてみた【○○シンキング一覧】

チェスの戦略を考える男 の思考法 思考術&ハウツー
記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク
スポンサーリンク
  1. 世の中の様々な「 思考法 」調べてみた【○○シンキング一覧】
  2. 「○○シンキング」一覧(全12種)
    1. 1. ロジカル・シンキング(論理的思考)
      1. 思考法の概要
      2. ロジカルシンキングのポイント
      3. ロジカルシンキングの手順
      4. 思考法の具体例
      5. ロジカルシンキングの弱点
    2. 2. クリティカル・シンキング(批判的思考)
      1. クリティカル・シンキングの概要
      2. クリティカル・シンキングの手順
      3. 思考法のポイント
      4. 思考法の具体例
      5. クリティカル・シンキングの弱点
    3. 3. ラテラル・シンキング(水平思考)
      1. ラテラル・シンキングの概要
      2. ラテラル・シンキングの手順
      3. 思考法のポイント
      4. 思考法の具体例
      5. ラテラル・シンキングの弱点
    4. 4.マルチフェイステッド・シンキング(多面的思考)
      1. マルチファスティッド・シンキングの概要
      2. 多面的思考の手順
      3. 思考法のポイント
      4. 思考法の具体例
      5. マルチファスティッド・シンキングの弱点
    5. 5. プロセス・シンキング(問題解決思考)
      1. プロセス・シンキングの概要
      2. プロセス・シンキングの手順
      3. 思考法のポイント
      4. 思考法の具体例
      5. プロセス・シンキングの弱点
    6. 6. バックワード・シンキング(仮説・逆算思考)
      1. 思考法の概要
      2. バックワード・シンキングの手順
      3. 思考法のポイント
      4. 思考法の具体例
      5. バックワード・シンキングの弱点
    7. 7. アナリティカル・シンキング(分析思考)
      1. アナリティカル・シンキングの概要
      2. アナリティカル・シンキングの手順
      3. 思考法のポイント
      4. アナリティカル・シンキングの具体例
      5. アナリティカル・シンキングの弱点
    8. 8. アナロジー・シンキング(類推思考)
      1. 思考法の概要
      2. アナロジー・シンキングの手順
      3. 思考法のポイント
      4. 思考法の具体例
      5. アナロジー・シンキングの弱点
    9. 9. コンセプチュアル・シンキング(抽象化・概念化思考)
      1. コンセプチュアル・シンキングの概要
      2. コンセプチュアル・シンキングの手順
      3. 思考法のポイント
      4. 思考法の具体例
      5. コンセプチュアル・シンキングの弱点
    10. 10. コンテクスト・シンキング(文脈・背景思考)
      1. コンテクスト・シンキングの概要
      2. コンテクスト・シンキングの手順
      3. 思考法のポイント
      4. 思考法の例
      5. コンテクスト・シンキングの弱点
    11. 12. デザイン・シンキング(設計思考)
      1. デザイン・シンキングの概要
      2. デザイン・シンキングの手順
      3. 思考法のポイント
      4. 思考法の具体例
      5. デザイン・シンキングの弱点
  3. 思考法 の 種類 まとめ

世の中の様々な「 思考法 」調べてみた【○○シンキング一覧】

今回は、さまざまな「 思考法 の 種類 」について解説していきます。

さて、世の中にはさまざまな思考回路を持った人がいます。

周囲を見渡しあらゆる可能性を考えたうえで常に安定した結論を出す人もいれば、細かいデータをみて情報を分析してからでないと落ち着かない人もいて、結論の導き方は人それぞれだと思います。

「思考回路」と表現されますが、人によって結論の導き方、「思考の型」に違いが出てくるのは面白いですね。

ところで、世間一般で言う「頭のいい使い方」には、どんなものがあるのでしょうか?

思考法と言えば「ロジカルシンキング」が有名ですが、他にも思考法はないか? あるとしたら、どのようなプロセスをたどるのか?

そんな疑問から、今回さまざまな思考法について調べていきました。

ただ、今回は一覧のざっくりとした概要のみで、詳しくは個別にやっていこうかなと考えております。なので、大まかでもいいので、なんとなくでも「こんな思考方法があるのかあ」と参考になれば幸いです。

「なぜこの記事を書こうと思ったのか?」

頭の使い方に興味があり、賢い思考法があれば真似したいと思ったから。

◆この記事でわかること

  • 思考法の種類と特徴
  • 頭の使い方の基礎が学べる

◇こんな方におすすめ

  • 思考力を高めたい人
  • 様々な思考法を仕事に活用したい人

「○○シンキング」一覧(全12種)

  1. ロジカル・シンキング(論理的思考)
  2. クリティカル・シンキング(批判的思考)
  3. ラテラル・シンキング(水平思考)
  4. マルチフェイステッド・シンキング(多面的思考)
  5. プロセス・シンキング(問題解決思考)
  6. バックワード・シンキング(仮説・逆算思考)
  7. アナリティカル・シンキング(分析思考)
  8. アナロジー・シンキング(類推思考)
  9. コンセプチュアル・シンキング(抽象化・概念化思考)
  10. コンテクスト・シンキング(文脈・背景思考)
  11. デザイン・シンキング(設計思考)

1. ロジカル・シンキング(論理的思考)

思考法の概要

ロジカル・シンキングとは、感覚的に物事をとらえるのではなく、一貫性のある筋道の通った考えを、矛盾や破綻のないように順番に思考を積み重ねて結論を導いていく思考法のこと。「合理的な判断」はロジカル・シンキングの代名詞とも言える。

ロジカルシンキングのポイント

客観的な「事実」をもとに、論理(物事のつじつま)に「矛盾の無いように」推論し、結論を出すこと。

ロジカルシンキングの手順

  1. 問題の定義:何が問題で、なぜ問題なのか。
  2. 情報収集:問題に必要な情報は何かを決め、判断材料になるような事実やデータを集める。
  3. 課題設定:問題解決に必要な具体的な課題を決めていく。
  4. 仮説の構築:問題のアプローチを決めるための可能性の高い解決策を何個か考え出す。
  5. 論理の構築:集めたデータや情報をもとに、因果関係を考慮しつつ矛盾の無い筋の通った論理展開を構築していく。
  6. データの分析:集めたデータをもとに問題への理解を深めていく。
  7. 仮説の検証:トライ&エラーで矛盾や破綻のない仮説を実証していく。
  8. 結論づけ:検証データや集めた情報をもとに解決策を導き出す。
  9. 結論の検討:解決策を実行し、もっといい解決策や、結論の改善点などはないか検討していく。

思考法の具体例

「〇〇は~だ、なぜなら△△だから。なので~だ」
・台風が近づいている。ゆえに近日中に激しい雨になる確率が高い。なので、洗濯物は早めに片付けていた方がよさそうだ。
・日本の会社のほとんどの給料日は25日だ。つまり、月末辺りは日本全体の人の流れや支出が増えやすい。なので、新商品のリリースやキャンペーンは25日付近にした方が金払いがよさそうだ。

ロジカルシンキングの弱点

「前提条件」次第で結論がガラッと変わる場合がある。

ウソのデータや思い込みが一つでもあると、論理が破綻しやすい。そのため、「データの確実性」をより明確にする必要がある。「クリティカルシンキング」と組み合わせて使うと矛盾に気づきやすくなるためおすすめ。

2. クリティカル・シンキング(批判的思考)

クリティカル・シンキングの概要

クリティカル・シンキングとは、あらゆるデータ、情報を批判的(クリティカル)に分析し、結論を出す思考法のこと。「なぜ?」「どうして?」「そもそも本当に~?」という風に、今ある前提条件に惑わされずに疑問をどんどんぶつけていき、情報を精査していく。

クリティカル・シンキングの手順

  1. 情報の理解:与えられたテーマに対して不明瞭な部分と、理解している部分とを洗い出す。
  2. 問いの設定:思考対象についての問いかけを決める。
  3. 仮説:問題に対する仮説を立て、それがどう問題に影響するのかを考える。
  4. エビデンスの確認:情報源の確認と、情報の信頼性や妥当性を検証する。
  5. バイアスの排除:バイアスによって「自分にとって都合のいい情報」ばかりに目が行っていないか気を配る。
  6. 因果関係の洗い出し:情報やアイデアに対して、因果関係や論理的な(筋の通った)繋がりを明確にする。
  7. 異なる視点の検討:複数の視点を持ち、他の人の意見や視点も考慮する。
  8. 客観的な分析:感情や個人的な価値観が判断に影響を与えないように気をつける。先入観や偏見がないかも確認する。
  9. 情報の明確化:不確かで不明瞭な点にたいする疑問を投げかけ、問題をさらに深堀していく。
  10. 結論づけ:情報や問題の不明瞭さをなくし、今までの情報を良く分析したうえで、総合的な判断、結論を出す。
  11. フィードバックの分析:自分の判断やアプローチ方法を振り返り、フィードバックを得る。

思考法のポイント

「絶対こうに違いない!」という思考を一切捨てること。前提条件から疑い、課題や解決策がはっきりするまで何度も疑問を投げ続けていく。

人の思考にはバイアス(思い込みや思考の偏り)が働くことを常に意識する姿勢を持つことが大切。

関連記事:【 バイアス 回避 】思い込みを回避する デバイアス の やり方

思考法の具体例

「〇〇って、~らしいけど、本当かな?」「そもそも○○って~なんじゃないかな?」
「専門家の○○さんがこうだと言っている。だけど、本当だろうか? 細かい条件を自分で調べてみる必要があるな」

クリティカル・シンキングの弱点

対人関係で用いる場合、すでに結論が出されている議題に対して疑いを持つときりがなく、根底からテーマを覆してしまう場合がある。そのため、話し合いが振出しに戻りやすく、滞りやすくなる。

また、受け手次第では「批判された」印象が強く残る場合もあるため、交渉が決裂しやすくもある。

「全てを満足させる完璧な回答」というのはそうそうないので、クリティカルシンキングは情報収集やアイディアの精査に用いる方が安定する。

3. ラテラル・シンキング(水平思考)

ラテラル・シンキングの概要

ラテラル・シンキングとは、物事の視方の角度を変え、今まで見ていなかった新たな視点から自由に発想して結論にたどり着く思考法のこと。英語の「ラテラル」は日本語で「側面」や「水平」を意味することから「水平思考」と呼ばれることもある。
要は、普段考えないような、様々な方向の考え方を複数同時に展開してまとめる思考法。

ラテラル・シンキングの手順

  1. テーマの定義:探求したいポイントを決める。
  2. 新しい手法の探索:普段使わないアプローチ方法を調べる。※世の中に既にあるけど、自分は普段全然使わない手法でも可。
  3. 類似点の活用:別ジャンルの類似する要素を利用して、テーマに対する新しいアイデアや視点を見つける。
  4. 質問提起:新しい分野側からの異なる視点を想定して質問を投げかけていく。
  5. マインドマップ化:テーマを中心に、頭の中で様々な方向(視点)からのアイデアの枝葉を広げていく。
  6. アイデアの結合:頭の中で散らばっているアイデアや情報をまとめ、新しいアイデアや解決方法を見出していく。
  7. 逆を考える:テーマに対して通常とは全く真逆の発想をしていき、新しい発見を見つけに行く。
  8. アイデアの評価:今までに水平思考をしていく中で生まれたアイデアを評価する。
  9. 実験:新しいアイデアを実際に試す。そして、その結果のフィードバックを検討する。

思考法のポイント

人、場所、物、状態、時間、方法、前提条件、心理など、1つの事象を様々な視点、要素から細かく見直し、「○○の条件だったら~」という思考を何度も繰り返していくこと。

「これはこうに違いない!」という思い込みを捨て、「今までにないやり方」を探すつもりで思考すると、より斬新なアイディアが生まれやすい。

思考法の具体例

「~場合はこうだし、○○だと~だな。あと、△△の場合で考えていくと~。するとこれらの条件、考えをまとめると~」

Q.2人の子供に1つしかないケーキを、お互いが不満の無いように公平に分けるにはどうしたらいいか?
A.片方の子供にケーキを切り分けさせ、もう片方の子供にどちらのケーキがいいか選んでもらう。

→切り分けた方の子供が選ぶと、自分の分を大きく切ってしまう可能性がある。なので、切り分けていない子に選ばせることで自分が最初に選べないと知れば、自分が損しないようにより均等に切り分けようとするはず。

など。

一般的な分け方だと、「第三者が切り分けて」「不満が出ない分け方を探す」という思考になりそうなところを、「ケーキをもらう側の本人に切らせる」「ケーキを選ぶのも本人達」という「切り方」「分け方」を別の視点から新しい方法を発想している。

ラテラル・シンキングの弱点

自由に枝葉を広げていく思考法のため、本来の課題とはかけ離れた思考になる場合がある。つまり、本筋から外れやすい。また、実現不可能な発想に行きつく場合にもなりかねない。

もちろん、斬新なアイディアで問題解決できる場合もあるが、具体的なプロセスをたどる目標達成には少々不向き。

本筋から大きく外れた場合は、ラテラルシンキングで発想した思考のプロセスをロジカルシンキングで再度検討していくことで、課題解決への軌道修正を行う。

つまり、「ラテラルシンキングで自由に思考を拡大させ、ロジカルシンキングで一本筋が通った思考にまとめる」という思考プロセスが安定しやすくなる。

4.マルチフェイステッド・シンキング(多面的思考)

マルチファスティッド・シンキングの概要

マルチファスティッド・シンキングとは、マルチファスティッド(=多角的)、文字通りひとつの事物を様々な視点からとらえる思考法のこと。
あらゆる可能性、あらゆる要素を考慮して最適な結論を出していく。異なる複数の視点で物事を見ることによって、新しいアイディアやプランが見つけやすくなる。
※「異なる視点を持つ」という点で似ている「水平思考」との違いは、多面的思考は1つの事象のパーツを分解して新しい組み合わせでアイディアを出していくイメージで、水平思考は使えるパーツを限定せずに新しい発想を広げて自由に作り替えていくイメージ。

多面的思考の手順

  1. 問題提起:問題やテーマを定義し、「問題が何であるのか?」をはっきりさせる。
  2. 主観的な視点:感情、信念、経験などを考慮しつつ、主観的な視点で問題に取り組む。
  3. 客観的な視点:客観的なデータをもとに問題点を分析する。個人的な感情や意見から切り離して考える。
  4. 他者から見た視点:同じ問題に直面している第三者の意見を考慮する。
  5. 時間に関する視点:問題を過去・現在・未来の時間的な視点から捉えてみる。歴史的な変遷や将来への影響まで考える。
  6. バックグラウンドからの視点:社会的への影響、環境もしくは文化的な要因を考慮しつつ問題の状況を理解する。
  7. システムとしての視点:問題の全体像をシステムとして捉え、相互に関連する要因や影響を考慮する。
  8. プロフェッショナルとしての視点:問題に関連する専門的な知識やスキルを活用して分析する。いわいる「専門家としての意見」から考慮する。
  9. リスクの視点:問題に関連するあらゆるリスクや不確実性を洗い出し、その各々の対策を考えていく。
  10. 解決策の選定:1~9までの各視点をもとに、具体的なアクションプランや解決策を選定していく。異なる複数の視点を総合的に組み合わせて結論を出す。

思考法のポイント

ひとつの物事をさまざまな視点でとらえ、細かい要素に分解して考えること。

思考法の具体例

「○○の点で考えると~だし、△△だと~だな。つまり~」

マルチファスティッド・シンキングの弱点

確率の小さな可能性にまで思考を巡らせる場面も多くなると本来の目的や重要な課題が埋もれてしまい、思考がまとまらなくなる場合がある。

目的からブレないためにも、しっかりと議論、課題の核や思考の最終目的を定めておくことが大切。

5. プロセス・シンキング(問題解決思考)

プロセス・シンキングの概要

プロセス・シンキングとは、物事の始まりから終わり(結果)までの過程にある作業や事象を時系列に並べて、結論にたどり着くまでのプロセスを明確にしていく思考法のこと。
特に「結果をどう生み出すか?」に注視してプロセスの課題や問題点を明確にしていく。
この思考法は「原因→結果」の間にある「構造の問題点」を見つけて悪い結果を改善していくことにつながることから「問題解決思考」としても機能する。

プロセス・シンキングの手順

  1. プロセスの定義
  2. プロセスのマッピング
  3. 指標の設定:プロセスを評価するための指標を設定する。プロセスの効率や効果量を測定する。
  4. 改善点の特定
  5. 改善策の検討
  6. 改善策の実装
  7. 結果のモニタリング
  8. プロセスの最適化

思考法のポイント

一連の作業や出来事の流れを役割ごとに分け、結果を悪くしている要因を見つけ出し対策していく。

思考法の具体例

「〇〇を、もっと効率的にする方法はないだろうか?」
「いまいちいい結果じゃあないけど、どこかよくない手順でもあるんじゃあないか?」

プロセス・シンキングの弱点

歯車の1つに欠陥があると不具合を起こしやすくなるように、情報不足によって途中の工程の1つが狂うだけでも誤った判断や解決策が見つかる可能性がある。

また、似たような問題に直面した際、個別の問題点を考えずに同じプロセスをそのまま当てはめて不具合を起こしてしまうこともあるので注意。

いずれにしても、問題に対する「情報収集」と「検証」をしっかり行うことが大切。

6. バックワード・シンキング(仮説・逆算思考)

思考法の概要

バックワード・シンキングとは、想定される確率の高い1つの推論から仮説を立て、「その答えにたどり着くために必要な根拠」を見つけ出していく思考法。
具体的には、ゴールから、そこにたどり着くために必要なプロセスやスタート地点を見つけ出していく。1つの推論から逆算して分析していくため「逆算思考」とも言う。
よくある探偵小説やサスペンスなどの「推理」にはこの思考法が使われていることが多い。

バックワード・シンキングの手順

  1. 最終目標の特定:解決したい問題や、たどり着きたい理想のゴールを特定する
  2. 達成条件の明確化:最終目標の成功したときの状態や状況、得られる成果物を定義する
  3. 必要なステップの特定:成功にいたるまでに必要なステップやどんな要素が必要かを洗い出す。
  4. 各ステップの詳細分析:各ステップごとの具体的な行動や条件を考える
  5. 最終目標へのロードマップの作成:逆算されたステップや条件をもとに具体的な実行計画を立てていく
  6. 行動の実施と進捗の確認:行動の進捗を定期的に分析して、目標に向かっているか確認する
  7. 計画の調整:アクションプランを実行中に新たな問題や変更が発生した場合、計画を修正して対応する
  8. 実行とシミュレーション:ひたすら逆算されたステップを進行し、最終目標を目指す

思考法のポイント

出される結論に対して「なぜ?」を何度も繰り返して行き、だんだん情報の枝葉を細かく増やしていく。

そして、矛盾する事柄や確率の低い仮説をどんどん除外していき、根拠の精度を徐々に上げていく。

思考法の具体例

「○○の状態になるために必要な条件は~」

バックワード・シンキングの弱点

推察の出発点である仮説そのものが破綻していることも容易にありえるので、経験や知識を幅広く蓄えて、矛盾を素早く見抜く目を養っておく必要がある。

7. アナリティカル・シンキング(分析思考)

アナリティカル・シンキングの概要

アナリティカル・シンキングとは、物事の仕組みや状況、課題を正確に要素分解していって見つかった情報や事実を整理しながら最適な結論を導き出していく思考法のこと。

アナリティカル・シンキングの手順

  1. 課題や問題の定義
  2. 情報収集
  3. 情報整理
  4. 問題要因の特定
  5. 仮説の構築
  6. データ分析
  7. 分析に基づいた結論
  8. アクションプランの作成
  9. モニタリングとフィードバック

思考法のポイント

物事を細かく要素分解して得られた情報を、実現可能な形にできないか試行していく。また、「主観的な予想」ではなく、「客観的な事実」を情報として集めていく必要がある。

また、分析思考は「なぜその結果になるのか?」を明確にしていくだけではなく、「導き出された情報からまた新たな結果が生まれないか?」、までも予測していくことが求められる。

わかりやすく言えば、ただ情報を細かく要素分解するだけではなく、「こういう情報が出てきたけど、つまりどういうことなの?」を明確にしていくことが大切。

アナリティカル・シンキングの具体例

「〇〇ってことは〜だから、つまり△△で〜」
「この情報の価値ってなんだろう?」
「〜について、なにか課題はないだろうか?」

アナリティカル・シンキングの弱点

複雑な思考をしていくうちに「これはこうに違いない!」というバイアスからの憶測が出ることがあり、ただの憶測までも事実だと勘違いして定義づけしてしまうこともありえるので、バイアスには十分に気をつけておく。

分析することによって見えてきた1個1個のデータの整合性を、その都度細かく精査していくことが大切。

8. アナロジー・シンキング(類推思考)

思考法の概要

アナロジー・シンキングとは、2つ以上の物事のある共通点に着目して、そこの根底にある法則から結論や新しいアイディアを導き出していく思考法のこと。
異なる領域からのアイデアや概念を取り入れることで、新しい視点や解決策を見つけることができる。

アナロジー・シンキングの手順

  1. 課題の理解
  2. アナロジーの発見
  3. アナロジーの理解
  4. アナロジーの適応
  5. アナロジーの拡張
  6. アイデアの統合
  7. アイデアの検証
  8. 解決策の調整
  9. アナロジーの還元:取り出したアナロジーの元の分野に、アナロジーシンキングで導き出したアイデアを当てはめ直してアイデアを活用できるか検証する。不具合が起きるのならどこかに誤りがある可能性もある。

思考法のポイント

物事を細部まで観察し、仕組みや構造を理解するクセを身につけておく。分析思考とあわせて鍛えておくとよい。

また、「共通点」のみでなく「相違点」にも着目することで、新しい発見をする場合もある。

思考法の具体例

「〇〇の〜って、△△にも利用できないかなあ?」「この分野の〜の要素って、〇〇の分野とも相性よさそうだな」

アナロジー・シンキングの弱点

身につけるまでに時間がかかるわりにはリターンが少ない。「すでにあるものの中の共通点」という限定的な範囲での思考になり、既存のアイディアの中からしか新しいアイディアが生まれにくい。

また、見ている範囲も狭いため、予想外の事態にも気づきにくくなる。

あらゆる側面から物事を考える「ラテラル・シンキング」と組み合わせることで、「新しい可能性」にも気づきやすくなる。

9. コンセプチュアル・シンキング(抽象化・概念化思考)

コンセプチュアル・シンキングの概要

コンセプチュアル・シンキングとは、物事を抽象的にとらえることによって、その本質をつかむ思考法のこと。
具体的には、その事物の「コンセプト」を定義づけし、役割を決定していく。
そして、物事の「目的」や「価値」「存在理由」「世の中にある意味」を突き詰めていき、自分なりの答えを導き出していく、いわば「哲学的」な思考法。抽象的なアイデアや概念を組み合わせて新しい洞察や理解を生み出していくことができる。

コンセプチュアル・シンキングの手順

  1. 概念の特定
  2. 概念の抽象化
  3. 概念の統合
  4. システムの理解
  5. メタ認知
  6. 概念の適応
  7. 新しい概念の想像
  8. 概念の変容
  9. 統合と拡張
  10. 新しいアイデアの統合

思考法のポイント

「コンセプト」は「理念」「信念」「概念」「観念」の4つから構成されており、人によって解釈が様々できる。

  • 「理念」・・「これはこうあるべきだ」と考える、物事の根幹になる価値観や思想のこと。
  • 「信念」・・今まで生きてきた中で培ってきた自分が信じる価値観や思想のこと。自分の中にある真実。
  • 「概念」・・同じ種類の分類の中で多く共通する性質的特徴のこと。
  • 「観念」・・物事に対する考え、認識のこと。

思考法の具体例

「〇〇と△△の分野って、大元をたどれば〜の部分で一緒だよな。ということは〜」

コンセプチュアル・シンキングの弱点

人によって概念への解釈が異なる場合があるので、人と意見が衝突する場面も多くなりやすいので注意。

人とコンセプトについて議論する際は、「共通のゴールや目的」をまずははっきり定義づけてから議論に臨むのが大切。

10. コンテクスト・シンキング(文脈・背景思考)

コンテクスト・シンキングの概要

コンテクスト・シンキングとは、表面上に見えている事実の裏側にある「背景」を読み解いていくことで、その物事に意味づけしていく思考法。特定の状況や環境における理解を深め、問題への解決策を見いだしていく。
背景次第で、そのものに新しい価値が生まれることもある。

コンテクスト・シンキングの手順

  1. 状況の理解
  2. 関係者の特定
  3. 環境分析
  4. 歴史とトレンドの考慮
  5. 状況要因の特定
  6. 全体像の把握
  7. コンテクストにおける問題定義
  8. 適切な手法の選択
  9. 第三者との共感
  10. 継続的な学習と適応

思考法のポイント

物事の性質を知るために、その事物がある時代背景や場面、状況や設定などを深堀りしていく。

また、生産者側では、生産品や企業イメージにコンテキスト(背景)をうまく設定することによって、ブランディング化を促進させるのに活用できる。

思考法の例

「○○ってことは~だよな」
・「野球ボール」→「近所のグラウンドに落ちていた野球ボール」→「恐らくは、草野球で使った野球ボール」
・「メジャーリーガーのホームラン・ボール」→「滅多に手に入らない貴重な野球ボール」

コンテクスト・シンキングの弱点

「作られた背景」も多様にあるため、その事物の本質が捻じ曲げられていることがある。

クリティカルシンキングやアナロジーシンキングと組み合わせて、より「情報の精度」を高めていくことが大切。

12. デザイン・シンキング(設計思考)

デザイン・シンキングの概要

デザイン・シンキングとは、デザイン(設計)を行う過程の中で課題を定義し、その課題の解決策を見いだしていく思考法。
デザイン思考は、時代や様々な人々のニーズに合った新しいアイデアや価値を生み出すことが目的でもある。「人間中心」の解決策やアプローチ方法を模索していくための手法。

デザイン・シンキングの手順

「共感→定義→概念化→試作→テスト」の5つの思考プロセスがある。

  1. 共感:課題を当事者の立場で考える
  2. 定義:「人々が本質的に求めているもの」を定めていく
  3. 発想:「課題を解決するためのアイデアや行動」を数多く出していく
  4. 試作:集まったアイデアをもとに試作する
  5. テスト:「練り上げたアイデアが根本的な解決になっているのか」を検証する
  6. 反復:1~5のステップを繰り返していき、ユーザーからのフィードバックをもとにアイデアや解決策をどんどん改良していく。

思考法のポイント

「人間の心情に寄り添って」考えることで、課題の根本的な解決策を探っていくことが重要視されている。

「ユーザーのニーズや視点」を中心にテーマをとらえることが大切。

思考法の具体例

「○○ユーザーの視点から考えたら~した方が便利そうだよね」
「消費者のターゲット層を決める」→「設定したターゲットから買われるためにはどうしたらいいのか考える」
→「出てきたアイディアをつなぎ合わせて実用可能な形にする」
→「市場にいくつか試供品を出して反応のよかったものをより洗練させていく」

デザイン・シンキングの弱点

「今ある問題点をどう対処するのか?」が出発点であるため、「ゼロから新しい発明をする」には向いていない。

デザインシンキングは現状の問題解決にあて、新しいアイデア出しなどは他の思考法を使うのがおすすめ。

思考法 の 種類 まとめ

  1. ロジカル・シンキング(論理的思考):集めた情報をもとに矛盾の無い論理展開をしていく思考法。
  2. クリティカル・シンキング(批判的思考):バイアスや個人的な価値観を排助しながら、情報のエビデンスに疑問を持って精査していく思考法。
  3. ラテラル・シンキング(水平思考):普段全く使わないアプローチ方法や視点を使ってあらゆる方向へと発想の枝葉を広げていき、発見したアイデアをまとめ上げていく思考法。
  4. マルチフェイステッド・シンキング(多面的思考):様々な人物の「異なる視点」から問題の解決策を見いだしていく思考法。
  5. プロセス・シンキング(問題解決思考):物事の始まりから終わりまでの工程をマッピングしながらその過程の中で改善できるところを探っていく思考法。
  6. バックワード・シンキング(仮説・逆算思考):結果から想定し、その結果にいたるまでに必要な手順や乗り越えるべき課題への解決策を探っていく思考法。
  7. アナリティカル・シンキング(分析思考):状況や物事の仕組み、データを細かく分析して導き出された情報の価値や応用を見いだしていく思考法。
  8. アナロジー・シンキング(類推思考):複数の異なる分野に共通して使えるアイデアから新しいアイデアや解決策を見いだしていく思考法。
  9. コンセプチュアル・シンキング(抽象化・概念化思考):物事の概念を抽象化によって理解していき、概念同士を組み合わせることで新しい価値観やアイデアへの洞察を深めていく思考法。
  10. コンテクスト・シンキング(文脈・背景思考):事実の裏側にある背景を読み取り、その物事に対する付加価値を見いだしていく思考法。
  11. デザイン・シンキング(設計思考):様々な「ユーザー視点」でそれぞれのニーズに合った「人間中心」の解決策やアプローチ方法を見出し、新しい価値観やアイデアを生み出していく思考法。

さて、いかがでしたでしょうか。なかには、暮らしていく中で自然に使っている、または自然に身に付いていった思考法もあったのではないでしょうか。

ひとつの議題であっても、思考法によって様々な結論を出すことができそうで面白いですね。

また、人によって得意、不得意な思考法もあると思います。思考の質を高めていけるように、ぜひ自分に合った思考法を身につけていってください。

それでは。

「思考法」に関しては、こちらの記事もおすすめです。

〈今回の参考記事〉

  • https://onl.bz/XBtfMJh(ロジカルシンキング)
  • https://adhpublic.com/public-magazine/strengthsfinder/000163(分析思考)
  • https://itinfoshop.com/abstraction-problem-solving/(抽象化思考)
  • https://studyhacker.net/conceptual-skill(概念化)
  • https://www.missiondrivenbrand.jp/entry/thinking_context(コンテクストシンキング)
  • https://logicalthinking.net/context-shikou/(コンテキストシンキング)
  • https://www.dodadsj.com/content/220427_design-thinking/(デザイン思考)

コメント

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました