【世界の心理学⑨】日常に潜む「○○ 効果 」一覧 part.6
どうも! Kuです。今回も心理学の「 ○○ 効果 」について解説していきます。
軽い気持ちで始めたこの「心理効果」シリーズ。
まさかこんなに多くあるとは思いませんでした(笑)
それほど人間の心理は複雑にいろんな要素を含んでいるということなんでしょうね。
実におもしろい!
今回で一旦このシリーズは打ち止めとさせていただきます。
次からは目的ごとに心理効果をご紹介できたらと思います。
追記:調べてみたら今回のシリーズで、理論、原理、法則含めて75個の心理現象を紹介していました(笑)どんだけ。
似たような効果はまとめてたりするので、
合計80個以上は紹介していると思います(*´▽`*)
つまり、もりだくさん。
クレスピ 効果 (心理操作)
「外的報酬」とはわかりやすく言うと「ご褒美」や「称賛」のことです。
この効果は、アメリカの心理学者「レオ・P・クレスピ」が発見したことから名付けられました。
クレスピの行ったマウスを使った実験では、エサ(報酬)の増減によってマウスの行動スピードが変化したことが証明されています。
- 今までもらえてた分より報酬が減る→行動量も減る
- 今までもらえてた分より報酬が増える→行動量も増える
コントラスト 効果 (印象操作)
つまり、比べる対象がある事によって後に与えられる刺激の印象が強調されるということです。
対比によって効果が表れることから、別名「対比効果」とも呼ばれています。
ちなみに、比べられる刺激の性質が反対の性質であるほどこの効果は強く表れるそうです。
《コントラスト効果》の例
- 甘いものを食べた後に苦いものを食べる→通常より苦く感じる
- 10㎏の荷物を持った後に3㎏の荷物を運ぶ→通常より軽く感じる
- 2万円の商品が並んでいる中に7000円の商品がまぎれている→通常より安く感じる
事後情報効果(記憶操作)
たとえば、ある事件にかかわった人物が、ネットやTVニュース、その事件に関するうわさ話を耳にすることによって影響を受け、最初にした証言を変えることがあります。
また、与えられる情報によっては「偽の記憶」を形成する場合もあります。
そのため「目撃証言」が誤認逮捕のきっかけの原因になる場合があり、心理学の世界では目撃証言の信ぴょう性というのはあまり正確ではないという見方がされているそうです。
この効果は、アメリカの認知心理学者「エリザベス・ロフタス」1979年に行った研究がもとになっています。
ロフタス(Loftus, E. F.1975)は被験者に短い映画を見せて,この効果の検討を行った。
映画を見終わってから半数の被験者には「田舎の道を走って小屋を過ぎた時に,白いスポーツカーはどれほどの速度で走っていたか」と,映画にはなかった小屋の情報を加えた質問がなされた。
残りの半数は「止まれの標識を過ぎたとき,白いスポーツカーはどれほどの速度で走っていたか」という映画の内容と一致した質問を受けた。
1週間後に「あなたは小屋を見たか」と質問されると,前者の質問を受けた被験者の17.3% が「はい」と回答した。
しかし,後者の質問を受けたグループではたった2.7% が「はい」と回答したにすぎなかった。
事後の情報が最初に経験した出来事に加えられ,統合されたことを示している。
広辞苑無料検索「事後情報効果」より引用
スティンザー 効果 (印象操作)
この効果は、アメリカの心理学者「スティンザー」の研究によって発見されました。
これは、相手との距離感や視線の向きによって与えられる威圧感などが要因になっています。
《座る位置による関係値と相手に与える印象》
- 正面:過去に対立したことがある相手、反対意見を持たれやすい
- 斜め前:親しいと感じる相手、意見がぶつかりにくい
- 隣:味方だと感じる相手、同調した意見を持ちやすい
この効果を活用して円滑に交渉を進めたい場合は、相手の正面に座ることをさけ、すこし斜めに座ると良いと言われています。
また、会議では議長の権力の強さによって私語をしやすい相手が変わることも発見されています。
- 強い→隣同士の私語が増える
- 弱い→正面同士の私語が増える
沈黙効果 (心理操作)
つまり、人は、相手の気分を害するような情報や発言を無意識のうちに避けたがる心理が働きやすいということです。
「沈黙」という意味のある「マム」という言葉からとって、別名:「マム効果」とも呼ばれています。
また、恋愛テクニックとして有名な「沈黙効果」とは少し意図が異なるようです。
この場合は「相手との連絡を一切断ち、自分の情報を相手に全く与えないことで相手の不安をあおり、相手の中の自分の存在を大きくさせることができる効果」のことをいいます。
なので、人間関係において「信頼感が下がった相手と一度距離を置く」という手段は相手のことを考える心理が働くためとても理に適っている方法だと言えそうです。
同調効果(好感度)
行動経済学においては「ハーディング現象」とも呼ばれています。
この心理現象は、集団から嫌われたくないという「承認欲求」や「社会的欲求」が起因します。
関連する心理現象では「バンドワゴン効果」と「リスキーシフト」があります。
- 「バンドワゴン効果」:大多数の賛同者がいるものに魅力を感じやすくなる心理効果。行列に並ぶ、流行に乗っかるなど。
- 「リスキーシフト」:一人の場合は慎重な選択をするにもかかわらず、集団でいるとリスキーな選択をとる傾向が増えることをいう。集団になることで「責任」が分散することが主な要因。 SNSの炎上やデモ活動など。
ホーソン 効果 (欲求操作)
つまり、「人から見られているという意識を持つことで、成果をあげようとする意欲が湧く心理効果」ともいえます。
似たような心理効果に「ピグマリオン効果」があります。
- 「ピグマリオン効果」とは、「教育者が生徒に対し期待をかけると、その教育者の期待された通りに教え子が成果を出しやすなる」心理効果のこと
この効果は、アメリカの「ホーソン工場」で労働者の作業効率を高めるために行われた調査から発見されたことで名付けられました。
レストルフ 効果 (印象操作)
「孤立したもの」が印象に残りやすいことから「孤立効果」とも呼ばれています。
この効果は、ドイツの精神科医「ヘドヴィッヒ・フォン・レストルフ」によって1933年に提唱されました。
《レストルフ効果》を使った例
- 強調したい文字を「赤字」で書く
- WEBサイトで「購入ボタン」だけ大きく目立つ色にする
- 夏の期間に「冬物」の値下げ商品のコーナーを設ける
関連する心理効果に「クルーゾフ効果」と「ストループ効果」があります。
- 「クルーゾフ効果」:照明の明るさや色の組み合わせによって快適、もしくは不快を感じさせる心理効果のこと。 昼光色→新鮮な印象を与える→野菜売り場 暖色系の光→リラックスできる→レストランやカフェ など。
- 「ストループ効果」:「文字情報と色情報に矛盾が生じることにより一瞬、脳が混乱する現象」のこと。 暖色で書かれた「冷たい」紫色で描かれた「夏みかん」など。
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